次の日の朝。


ケータイに着信のマークが出ていたから覗いてみると、城西さんからお礼のメールが入っていた。


昨日、あのあと早苗から連絡が行ってたみたいで。


PSで"くまのキーホルダー渡しておいてね"と書いてあるのを見て、思わず笑ってしまった。


さっさと支度を済ませて、家を出ると、駅へ直行。


「恋歌っ」


聞きなれた声の主は、満面の笑みの早苗。


「おはよう。…あ、そうだ」


早苗の顔をみた瞬間、城西さんからのメールを思い出す。


ケータイからはもうはずして、かばんの中に入れてあるから、かばんを漁ってくまを探す。


「あった。……はい」


「え、私に?」


驚いた顔をしながらくまを受け取って、小さくかわいい、と呟いた。


「城西さんからのプレゼントみたい」


「えっ!?」


みるみる顔が赤くなる。


あれれ?


もしかして早苗も、城西さんのこと好きになったのか!?