ゆっくり歩きながら
学校に近いカフェを目指した







「…ねえ、菜々子…
恋愛ってさ…」



「それは聞き飽きたよ」





私が全部言い終わる前に
菜々子が言葉を遮った





「ち、違うよっ!
理想の話じゃなくて…
その…澤田…って、どう思う?」




一瞬で菜々子の顔が歪んだ




「あんた…とうとう頭おかしくなったの?
朝はあんなこと言ってたのに」





うっ…確かに…




「違うんだって…
なんか、その…笑顔が…ね?」




軽くパニックになって
自分が何言ってるかわかんない




菜々子が隣で
大きな溜息をついた