一人ぼっちの部屋は厭味な程に静まり返っていてただ寂しさを増長させるだけだ。


伊織が部屋を出てどこに行ったのか、どれくらい時間が経ったのかすらわからない。

ただわかるのは自分の中にある虚無感と孤独感だけ。



別れた方が良い、と言った伊織の言葉…声が耳にこびりついたようにリピートを繰り返して、目尻に涙が溜まっていく。

カーテンすら閉めていない窓から今の自分には似つかわしくないような満天のキラキラした夜空が私を見下ろしていて…


それが余計に虚しさを増長させられる。





――…離れる事なんかできるのか…?





自分に問い掛けて、ただループする思考の答えを探す。



三年前、あれだけ辛いと思った別れ方よりも…今の方がずっと辛い。

それは伊織から切り出されたからなのか、それとも。




三年前よりも私が伊織に依存しているからか。










自分の気持ちなんてわからない。

でも、今しなきゃいけない事だけははっきりとわかった。