第71話
抗生剤の点滴が1粒ずつ落ちる。
ベットで半身を起こした昭太郎は拳を握る。
拳に落ちる一粒の泪。
独り小さく泪を流す昭太郎。
自分の身体が自由にできない空しさを感じ、無理もできない自分を責め続けた。
「ごめんなぁ・・・・ごめんなぁ・・・くやしいよぉ・・・」
独り拳をベットに叩きつける。
「オヤジィ・・・俺、元気になりたいよぉ・・・・元気じゃなきゃ・・・・何にもできないじゃねぇーか・・・・・」
こういう時、亡くなった人には話せるというか、亡くなった人には愚痴れるのだ。
と気付いた昭太郎。
人は亡くなるとその人を思う心に生きるのだろうか・・・。
【あの時、僕は悔しかった。何もできなかった自分を責めていた。
無理をすればできないことはない。
ましてや会場に行くぐらいのことは熱が出ようが駆付けることぐらいはできるはずだった。
あの時の僕は既に病気の身体だったのだ。
最大限の無理をしても動けない身体を実感した瞬間であり。病人だと命がけでもできないことがあるんだ・・・と認めさせられた瞬間だった。】
抗生剤の点滴が1粒ずつ落ちる。
ベットで半身を起こした昭太郎は拳を握る。
拳に落ちる一粒の泪。
独り小さく泪を流す昭太郎。
自分の身体が自由にできない空しさを感じ、無理もできない自分を責め続けた。
「ごめんなぁ・・・・ごめんなぁ・・・くやしいよぉ・・・」
独り拳をベットに叩きつける。
「オヤジィ・・・俺、元気になりたいよぉ・・・・元気じゃなきゃ・・・・何にもできないじゃねぇーか・・・・・」
こういう時、亡くなった人には話せるというか、亡くなった人には愚痴れるのだ。
と気付いた昭太郎。
人は亡くなるとその人を思う心に生きるのだろうか・・・。
【あの時、僕は悔しかった。何もできなかった自分を責めていた。
無理をすればできないことはない。
ましてや会場に行くぐらいのことは熱が出ようが駆付けることぐらいはできるはずだった。
あの時の僕は既に病気の身体だったのだ。
最大限の無理をしても動けない身体を実感した瞬間であり。病人だと命がけでもできないことがあるんだ・・・と認めさせられた瞬間だった。】



