第66話
『生きる』のが宿命だと思いこんだ昭太郎。
そして、手術を受ける決意を固めた大林家は親戚に事情を話すことにした。
B型とO型の親戚は叔母の梅沢と従兄弟の里沙だと判明した。
叔母の梅沢は話したその場であっさりとドナーになることを断ってきた。
理由は「もう歳だから、体を切りたくない」というあたりまえなのだがもう少し状況を考えて言えよと突っ込みたくはなったが、昔から少し偏屈な叔母さんであったことと、あまりにもあっさりと返答されたので、大林家ではその答えに関する感情は生まれなかった。
そしてその叔母の返答で親戚に注目されたのが里沙の意志だった。
いち早く手術することがベストだと医師に宣告された昭太郎の生死は里沙にかかっている。
そしてその意志がNOならば里沙は『心ないヤツ』という烙印が押されそうな状況に追い込まれていた。
しかし、追い込まれたはずの里沙の決断はなかなか出ることがなかった。
里沙と昭太郎は子供の頃よく遊んでいたし、早速にYESを出すだろうと勝手に考えていた。
この決断が遅くなっているのは、女の子だから身体に傷をつくるのが嫌なのだろう?などと親戚達は噂していた。
『生きる』のが宿命だと思いこんだ昭太郎。
そして、手術を受ける決意を固めた大林家は親戚に事情を話すことにした。
B型とO型の親戚は叔母の梅沢と従兄弟の里沙だと判明した。
叔母の梅沢は話したその場であっさりとドナーになることを断ってきた。
理由は「もう歳だから、体を切りたくない」というあたりまえなのだがもう少し状況を考えて言えよと突っ込みたくはなったが、昔から少し偏屈な叔母さんであったことと、あまりにもあっさりと返答されたので、大林家ではその答えに関する感情は生まれなかった。
そしてその叔母の返答で親戚に注目されたのが里沙の意志だった。
いち早く手術することがベストだと医師に宣告された昭太郎の生死は里沙にかかっている。
そしてその意志がNOならば里沙は『心ないヤツ』という烙印が押されそうな状況に追い込まれていた。
しかし、追い込まれたはずの里沙の決断はなかなか出ることがなかった。
里沙と昭太郎は子供の頃よく遊んでいたし、早速にYESを出すだろうと勝手に考えていた。
この決断が遅くなっているのは、女の子だから身体に傷をつくるのが嫌なのだろう?などと親戚達は噂していた。



