『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第226話

 年が明け、この冬3回目の雪がまだ溶けない駐車場。

 駐車場から見えるクラロの窓ガラスは中の熱気で曇っていた。

「15万は集まったんだけどな」

「半分いったじゃん」

「この調子じゃ春っころには花火大会できそうじゃねぇ」

「あと50人ぐらい集めなきゃできねぇんだよ」

「大丈夫、楽勝だろ」
季節はずれの話題で盛り上がるクラロズファミリー。

「昭太郎さん、新聞社から連絡ねぇのかよ」

「まだ、ない」

「落選したんじゃねぇーの」

「そういうこと言うなよ」

「まぁ、落ちてたらホームページで最終稿を発表するわ」

「あぁ、弱気になってる~」

「でもよ、最終稿見せないんだからずりぃーよなぁ」

「なぁ~」
 外の寒さには関係なく、暖炉の回りを囲むクラロズファミリーは暖かい・・・。

 雪はシンシンと駐車場を白くする。






 雪解けの水でアスファルトが凍結する早朝。

 母親はたくさんの新聞を買ってきて、親戚達に送っていた。




 【あの時僕は、ぼんやりとあなたを見ていた。

せっせと宛名書きをする母親の背中を見ていた。

1番あなたに喜んで欲しかったんだと思う。

・・・・・・・あなたに認められると泪が出る。】