『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第195話

「なるほど・・・。で、その贈呈式は本当に未練のある貴明の未練を断ち切る場になってるわけだ」

「おまえにしちゃ、物わかりいいじゃねぇーか」

「まぁ、長年、昭太郎と遊んでるからね」

「まあいいや、その後のページに脚本と現場で必要なモノの一覧が記入されてるから」

 ワードファイルを見ながら話す勇介。
「ハッピ、ハチマキはいいとして、メガホンに白手袋?気合い入りすぎじゃない?」

「ばか、こういうのは中途半端にやるとシラケるの!映像編集とかサボるなよ」

「しかし、昭太郎には呆れるな」

「なんで?」

「結婚式の2次会で、ここまでコンセプトかます企画書創らねぇだろ」

「ばか、ニコモンは遊ぶことに関しては妥協しない!これは真代の結婚式であり、ニコモンの復活式だからな」

「・・・そうか」

「そうだ」

「わかった、みんなに役割分担伝えてメールしておく」

「なんだよ、会わねぇーのかよ」

「最近みんな一緒に都合つけるの結構ヘビーなんだよ」

「そうか・・・みんな忙しいんだな」

「まぁ、しょうがねぇーだろ、俺達もう若くねぇーし」

「おまえ・・・ん~まぁいいや、あと・・言っておくわ」

「何だよ、改まって」

「俺がいなくても、ちゃんとやってくれよ」

「何それ?」

「行けるかどうか、その日の体調次第だから、行けたら行くというスタンスでいく。脚本にも俺の役は居ても居なくてもいいキャラにしておいたから」

「体調次第なのはわかってるけど・・・」

「いいの、できないかもしれない約束はしないことに決めたんだ」

「・・・・・」

「できるところから始めるって、最近決めたんだ」

「そうか、何だかよくわからないけど、なるべく来てくれよ」

「わかってる」

 電話を切った後、「東京か・・・」と呟いた。