第188話
あまり多くのことをいっぺんに話す佐野に頷きながら答える昭太郎。
「そんなもんか」
「そんなもんですよ、何か普通の生活に戻ると、あの頃悩んでたことを忘れて、小さいことに腹たてたりするもんですよ」
「そうか、そういうもんか、俺はまだ悩み続けてるよ」
「いやー、昭太郎さんは凄いですよ。外国で移植手術してきたんですから、もう少し休んでてもいいんですよ」佐野は嬉しそうに喋る。
土鍋が置かれ、鍋の材料が大皿で運ばれてきた。
「昭太郎のホームページ見てるぞ!なかなか面白いな、お前、本気で書いてみたらどうだ」小野里が言った。
「俺なんてとんでもない、小野里さんは何してるんですか?」
「俺か?俺はデッカイこと考えてる。志は誰よりも高い!・・・そのうち驚かすから訊かないでくれ」
「相変わらずですね、でも小野里さんがそう言うなら楽しみにしますよ」
3年前、正確に言うと2年半前の風景とダブる。
毎日、必ず集合して人生、女、仕事、病気、そして・・・生きることについて永遠と語り合った大きな病院の小さな集合場所とタブっていた。
かつて私服など見たことはなかった。
みんな寝間着で髭も生やしたい放題。
点滴と車椅子と一緒に過ごしていたあの頃と同じメンツで同じスペース。
話す内容もあまり変わらない、でも、そこにあるのは鍋料理で、点滴や車椅子は消えている。
時間は確実に過ぎたのだ。
かつての戦友はみんな未来に向かって歩き始めている。
あまり多くのことをいっぺんに話す佐野に頷きながら答える昭太郎。
「そんなもんか」
「そんなもんですよ、何か普通の生活に戻ると、あの頃悩んでたことを忘れて、小さいことに腹たてたりするもんですよ」
「そうか、そういうもんか、俺はまだ悩み続けてるよ」
「いやー、昭太郎さんは凄いですよ。外国で移植手術してきたんですから、もう少し休んでてもいいんですよ」佐野は嬉しそうに喋る。
土鍋が置かれ、鍋の材料が大皿で運ばれてきた。
「昭太郎のホームページ見てるぞ!なかなか面白いな、お前、本気で書いてみたらどうだ」小野里が言った。
「俺なんてとんでもない、小野里さんは何してるんですか?」
「俺か?俺はデッカイこと考えてる。志は誰よりも高い!・・・そのうち驚かすから訊かないでくれ」
「相変わらずですね、でも小野里さんがそう言うなら楽しみにしますよ」
3年前、正確に言うと2年半前の風景とダブる。
毎日、必ず集合して人生、女、仕事、病気、そして・・・生きることについて永遠と語り合った大きな病院の小さな集合場所とタブっていた。
かつて私服など見たことはなかった。
みんな寝間着で髭も生やしたい放題。
点滴と車椅子と一緒に過ごしていたあの頃と同じメンツで同じスペース。
話す内容もあまり変わらない、でも、そこにあるのは鍋料理で、点滴や車椅子は消えている。
時間は確実に過ぎたのだ。
かつての戦友はみんな未来に向かって歩き始めている。



