『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第165話


静岡の国立病院ではオーストラリアで処方された薬を日本の薬に変えること、免疫抑制剤の量を調整しながら血中濃度を調べること、そして神経が何処まで機能しているかの検査を繰り返していた。


日本での安心できる環境の中、昭太郎は以前の自分と比較しながら階段を昇り、廊下を歩いて入院生活を送っていた。

吐き気、下痢、めまい、頭痛、起立性低血圧、しびれ、手足の痛み、温度感覚麻痺、筋力低下、全ての面で症状は悪化していた。

そのなかでも脚の筋力低下は著しく障害者認定の手続きを済ませた。
赤い障害者手帳が渡されたときは少しもの悲しい表情を浮かべた昭太郎だったが、移植を終えてこれ以上悪くならないという安心感は日々の表情を穏やかにさせていた。


ゆっくりと歩く昭太郎はすっかり落ち着いた雰囲気になっていた。