『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第139話

予定が行われたのは5日後だった。

無理をしては体調を崩し、少しよくなったら無理をする。

刺激が欲しかった。

休み休み体力を温存する生活にストレスを感じていた。

神殿のような建物に厳格な黒人SPが立ちはだかる。

赤い絨毯が敷かれた階段を手すりにつかまりながらゆっくりと昇りきり、パスポートを見せる。

厳粛な外観とは180°違う煌びやかな世界。

数多くの電飾とルーレット台が並ぶフロアーを前に「ルパンみてぇだ・・」と呟いた。

先日やったスロットマシンもある。

先が見えないほどに立ち並ぶ台数がハンパねぇし、掛け金は10倍だ。

両替所で2万円をオーストラリアドルにエクスチェンジした昭太郎はルーレットの椅子に座る。

外国人達に混じり、そんな顔つきをする昭太郎。

ディーラーの玉裁きと飛び交う英語。

そしてそこにいる外人達のドレッシーな姿。
(客が外人ってのがリアルだ・・・)と心を高揚させながら100$札を2枚掴み場に出す。

ディーラーがサッと手に取り、2列に盛られたオレンジチップが昭太郎の目の前に運ばれてきた。
(これがカジノだ・・・。いい緊張感だ)

クルクル回るホイールにボールが勢いよく放られる。

ボールは音を立てながら縁をはしる。

ホイールに弾かれながらいい音を立ててナンバーボックスに収まる。

同時に電光掲示板に出るブラック29の文字。

手際よくチップを回収してウィナーに運ばれるチップの山。

昭太郎はタバコを片手に3ゲーム様子を見ていた。

場が一掃したところでタバコを灰皿に押しつけ、2列のオレンジチップを全部〈2nd12〉の中に納めた。

(1回勝負だ・・・俺の運を試してやる・・・)

「No more bet!」ディーラーはボールを投入し、両手を広げて場を止めた。

静まる会場、ボールの行く末を見守るギャンブラー達。

カラン・コロン!