『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第134話

《ありがとう。29歳を異国の地で迎えました。
みんなが優しいと涙が出ます。
これからどうやって返していいかわかりません。   大林昭太郎》

久しぶりにメールを書いた昭太郎は送信ボタンを押した。



 【あの頃の僕はいつでも泣いていた。
たぶん心理的にまいっていたのだろう。
涙を流すことでバランスを保っていたのだと思う。
しかし、泣かなかった頃の自分より泣ける自分の良さも感じていた。
人の優しさは自分が弱くなればなるほど感じる。
自分の力で生きているのではなく、みんなに助けられているのだと感じたときにもらう優しさはより大きく感じるのだ。】



泣けるようになった昭太郎は感情をさらけ出すことを躊躇わなくなっていた。

家にいても「痛い」「苦しい」という言葉を我慢することなく嘆くようになっていた。

何日も苦しがって痛がって泣く。

そんなことを続けていた。