第131話
季節は年の4分の3を占める長い夏を迎えていた。
ジャカランダの花が街一面を紫色に彩る。
そんな景色に感動する余裕もないまま、ただ時が過ぎていく。
昭太郎は毎日のように移植の報告を受ける夢を見ていた。
しかし、決まって吐き気で起こされる毎日は変わらない。
吐き気が治まった昼過ぎにも何かが抜け落ちたような気持ちのまま活力のない生活をこなしていた。
ケーキを箸で食べるような、どうでもいいムードで過ごしていた。
庭の緑が黄緑に透き通る昼下がり、手鏡とハサミを持って庭に出た昭太郎。
手鏡を壁に掛け、溜息をつきながら映りこむ顔を見つめる。
無気力な表情と無精髭、そして肩まで伸びた長い髪。
「カッコわりぃーなぁ・・・俺・・・」と呟き、おもむろに襟足の髪を掴んでバサッと切り落とした。
束の髪の毛が芝生に落ちる。
ゆっくりとハサミを入れる昭太郎の表情は少しもの悲しそうに見えた。
昭太郎は手術が来たら髪の毛を切ろうと願をかけていた。
こんなにも伸びてしまったことに月日の長さを痛感する。
願をかけるよりもだらしなく伸びた髪の毛が自分の表情を曇らせている。
髪を切ることでもう一度リセットしようと髪を切り落としていた。
★
季節は年の4分の3を占める長い夏を迎えていた。
ジャカランダの花が街一面を紫色に彩る。
そんな景色に感動する余裕もないまま、ただ時が過ぎていく。
昭太郎は毎日のように移植の報告を受ける夢を見ていた。
しかし、決まって吐き気で起こされる毎日は変わらない。
吐き気が治まった昼過ぎにも何かが抜け落ちたような気持ちのまま活力のない生活をこなしていた。
ケーキを箸で食べるような、どうでもいいムードで過ごしていた。
庭の緑が黄緑に透き通る昼下がり、手鏡とハサミを持って庭に出た昭太郎。
手鏡を壁に掛け、溜息をつきながら映りこむ顔を見つめる。
無気力な表情と無精髭、そして肩まで伸びた長い髪。
「カッコわりぃーなぁ・・・俺・・・」と呟き、おもむろに襟足の髪を掴んでバサッと切り落とした。
束の髪の毛が芝生に落ちる。
ゆっくりとハサミを入れる昭太郎の表情は少しもの悲しそうに見えた。
昭太郎は手術が来たら髪の毛を切ろうと願をかけていた。
こんなにも伸びてしまったことに月日の長さを痛感する。
願をかけるよりもだらしなく伸びた髪の毛が自分の表情を曇らせている。
髪を切ることでもう一度リセットしようと髪を切り落としていた。
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