『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第124話

アパートのリビングでお茶を飲んで過ごす昼下がり。

ここぞとばかりに母親は愚痴をこぼしている。

苦笑しながら聞いていた仲間達。

プルルルル・プルルルル・プルルルル。

 受話器をとった母親が「昭太郎!」と声を高めた。

 仲間達と盛り上がる昭太郎は「なに?」と首だけ振り返る。

「移植の順番が来たって!倉本さんが今そう言ってるの!」

・・・・・

「えっ、ポケベル鳴ってないよ」急いでポケットからポケベルを出して確認する昭太郎。

「そんなの電話が繋がらなかった時に鳴るのよ、来たのよ!順番が来たのよ!」
 母親の大きな声は仲間達にも聞こえていた。

「そうか・・・そうだな」戸惑いながら頷き、右上を見るように眉間に皺を寄せた。

「移植の順番って電話で連絡が来るのか?」

「知らないよ、今までそんなこと無かったんだから」声が大きくなる昭太郎。

「そうか、そりゃそうだな」
 目配せする光隆、綾乃、勇介、そして昭太郎。