『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第122話

 ゴールドコースト・サーファーズパラダイスの海岸は何処までも続く。

嘘みたいに白い砂と写真のような青い海、煌びやかに光る波が一本線をつくっては消えていく。

砂浜から見える高層マンション、金髪のサーファー達、季節はずれの海岸は人がまばらだった。

「いいとこだな」

「ゴールドコーストって有名だもんな」

「ここが近いようでなかなか来れなかったんだ」

「100㎞越えの不良ってヤツだな」

「ポケベル持ってるの」

「もちろん持ってるさ」

「鳴ったらいいな」

「これがなかなか鳴らねーんだよ」

「海はやっぱりいいな」

「俺は湘南の方が好きだけどな」

「俺も・・・」

「みんな日本人だね、私はこういうゴージャスな海の方が好きだわ」

「海は海だろ」

「勇介、景気付けに飛び込めよ!」

「やだよ、寒みぃーだろ」

「なんか寂しいなぁ、昔は嫌だ嫌だ言いながら財布と腕時計を渡してくれたけどな」

・・・・勇介に視線が集まる。

「あーーーー!嫌だ嫌だ、もう若くねぇーんだよ、やらねーぞ俺は」

・・・・走り出した勇介。

そこには腕時計と財布が残ってた・・・・。