『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第120話

水色のアパート前にブルーのワゴン車が停まり、窓から陽気な音楽が漏れていた。

奴らが出てくる。

日本から来た昭太郎の仲間達がドアを開け、降りてくる。

 サングラスをかけたアロハな男、勇介が両手を腰に。

 ミュールにリゾートワンピースな女、綾乃がモデル立ち。

 HIP―HOPな坊主頭、光隆がピースサインをかましている。


「元気そうじゃねぇーか!」と声をかけたグラサン野郎は昭太郎の手をとってハグった。

後ろから「髪伸びたね!」と髪をグチャクチャにするリゾートワンピに「相変わらずアホそうだなお前ら!」とはしゃぐ昭太郎。

 ひと回り痩せた昭太郎の姿、何も言わずにカンコーヒーを手渡す坊主頭。
「まぁ、飲めよ!」

「おお、エメラルドマウンテンじゃん!」

「グッといけ」

 プルタブを景気よく鳴らし、ゴクリと音を鳴らした昭太郎は一息ついて言った。

「お前らのカッコ、リゾート過ぎるんじゃねぇーのか、遊ぶ気満々だろ」

「まぁな、南国での想い出作りって感じだな」

「なんだよ、お見舞いじゃねぇーのかよ、それとこっちは夏じゃねぇーぞ」

「まぁ、いいだろ、オーストラリアって常夏じゃねぇーの」

 大きな笑い声がいつも静かなアパートに響き渡る。