『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第115話

 その日から昭太郎はCITYに足を運ぶようになった。

 シティーホール広場で過ごす夕方が日課になっていた。

チサに会えることで、ピリピリとした日本人村を脱出できる気分になっていた。

 チサがひとり芝生で待つ日もあれば、昭太郎がひとり待つ日もあった。

昭太郎の体調とチサの放課後のスケジュールが合った時に会える関係。

シティーホールの芝生は約束はないけど約束のある場所だった。

 偶然ではないけど、偶然会えたときにはそこで話しをする。

トランプをしていると外人に声をかけられ一緒に和が広がったこともあった。


 映画館から出てきた昭太郎とチサ。

「なぁ、ニコールキッドマンが最後に振り向いて言ったセリフわかった?」

「あれは「あなたがいるから戻ってきた」って言ったんやん、そこが一番いいシーンやないか、アホちゃうか」

「アホって言うなよ。そうかー、それでつじつまがあったよ、やっぱりチサはヒアリングできてるんだなぁ」

「そりゃ、毎日勉強してるからな、あと、英語好きやねん」

「だよな、じゃねぇーと17歳で留学なんてしねぇーよな」