『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第112話

 なんとなく視線を感じた昭太郎は振り向いた。
 (視線は確かに俺に向いている。)

「イエス、アイムジャパニーズ」なんとなく答えた。

「なんや、やっぱり日本人やんか」
 ショートカットで背は低め、Tシャツにジーパン姿の少年のような少女のようなヤツが少し緊張した感じで笑顔をつくってる。

「やっぱりって・・・何で」

「そりゃわかるわ」
 甲高い声は女だと認識させた。

「そうか?最初日本人は顔つきで絶対わかると思ってたんだけど、こんなにアジアの人が多いと日本人なのに日本人がわからなくなった・・っていうか当てる自信なくなった」

「そんなキョロキョロしながら街歩いてんの日本人ぐらいしかおらへん」

「そういうこと」

「そうや、兄ちゃん来たばっかりやろ」

「いや、オーストラリアに来たのは随分前なんだけど、CITYに来たのは今日が初めてなんだ」

「チャーでも行かへん?」
 角のカフェを指さし言った女の子?

「いいけど、これ、逆ナンか?」

「まぁ何でもええやん」

「君、関西の人?」

「大阪や、名前は竹島チサ、17歳、高校生。兄ちゃんは?」

「大林昭太郎、28歳」

「ま、ええわ、ほないこか」

 女子高生のペースで交差点に面したオープンカフェに連れ込まれた昭太郎・・・28歳。