『クルマとタバコとカンコーヒーと…』【リアル物語ケータイ小説版】

第109話

《みなさまお元気ですか?僕は元気にやっています。
 僕より後に来た人がもう移植手術を受けたんですよ
 手術を受けた63歳のオジさんはすっごい前向きな人で僕に元気をくれました。
 僕も前向きで行こうと思います。
   
 大林昭太郎》


 榎本さんのことは書かずにメールを送信した。

 あと、こうやってメールを打っているのはみんなに忘れられてしまうことを恐れているからなのだろうか・・・・と考えながら昭太郎はパソコンのメールを繰り返し読んでいた。






 昭太郎の前向きな心と体調は比例せず、入退院は繰り返された。

高熱が出たり、身体が痛くて動けない日が続いていた。

 アパートにいたその日の夜、藤木光隆から国際電話があった。

「おう!昭太郎、元気か?」

「おう!なんとかな」

 自然に話すことが不自然な2人だが、自然に何事もなかったかのような会話が続いた。