高橋が教室に入ってきた。 今更だけど二人は気まずかったので 電気を付けに行った。 高橋もカバンを机の横のフックに掛け 同じ冊子で勉強し始める。 「ねぇ、範囲どこ?」 電気を付けに行った帰りに聞いた。 「67~71ページ」 高橋は冊子に目を落としたまま言った。 「難しい?」 「ふつー」 「勉強した?」 「今してる」 ふぅ…出だしは互角って事か。 「じゃあさ」 私は高橋の机に ぐっと顔を近寄せた。