もし。 何か。

『伝えたい事』があるのなら。

 作家はそれを『物語の中』で主張すべきで。

 本来こういった『あとがき』と言うものは、ただの蛇足でしかありません。

『物語の世界観を崩す』リスクと『物語の裏側を知りたい』と思われる方の数を想像すると、なおさら私的には、あとがきを書かない方に軍配を上げざるをえません。





 ……本来ならば。





 しかし。




 今回、野いちごでぶっつけ本番に文章を書きながら発表し。

 一応の区切りのついたこの作品には、多くの人々の手助けが無ければ、存在できませんでした。

 しかも。

 いつも親しく話をさせていただきながらも、現実の名前や肩書きを……それどころか。

 顔すらも知らない大勢の方々がいなければ『吸血鬼』の『夜』は生まれ、かつ、育つさえできませんでした。

 そんな『夜』自身を慈しんでくれた方々に、少しでも感謝の意を伝えるには。

『夜』の名前を冠した吸血鬼が活躍する、この物語のあとがきを使うしか、私は、方法を知りません。

 自らのことを『僕』と称す『闇の皇子』の『夜』しかご存じない方々には、あまり関係ない話も混じる事と思います。




 が、少しだけ。





 私の我がままにお付き合いくださると、嬉しいです。