「あの……化け物達は……一体『何』なんだ?」

 ようやく一息ついて、月光の射す部屋で再び横になった。

 と。

 今度は、疑問が吹き上がる。

 残月は、僕に噛まれた手首を月光に当てながら、苦く笑った。

「あれらは……
 特に、牙王……赤髪の吸血鬼は……私の息子だ」





「なんだって!」





 衝撃的な言葉だった。

 僕は思わず、ベッドからがばっと起き上がり、めまいを呼んだ。

「他に、吸血鬼の女がいるのか!?」

 僕は、自分のねぐらにかけてある絵を、思いうかべた。

 あの少女が。

 僕が同朋を探そうとしたきっかけになったあの絵の少女が、この男の妻なのか?

 しかし、仲間には、千年あっていなかったとも言っていなかったか?