そして……

 だから……判った。







 あの野郎は、凛花を………







 自分の事を一途に思っている凛花を、僕のエサとして……食い物として、置いて行きやがったんだ!!





 もし、僕の身体の音が聞こえる者がいたら、「ドォン!!」と言う破裂音が聞こえたにちがいない。

 それくらい大きな怒りが、火を噴いた。




 土山の化け物によりも。

 赤髪の男よりにも。

 松嶋に対して、鮮烈な怒りが身を焦がす。