女は、楽器だ。

 押すと、撫でると良い音で鳴る。

 優しく弾くと、甘くとろけるような囁きが。

「あ……ああ……ん」

 激しく弾くと、快楽に溺れた絶叫が。

「あっ、あっ、あああああ!」

 僕の指先に反応し。

 薄暗い部屋に響き渡る音楽は、僕の下半身と食欲を刺激する。

 だから。

 僕は、本能に従い、女を抱き寄せるんだ。

 もちろん。

 僕自身も深い、快感の海に飲み込まれながら。