時間通りに先生に会いに向かった先は、近くの公園のベンチだ。 私が彼を隣に連れて近寄ると、立ち上がって挨拶をした。 「おはようございます、カワヤギ・アサさん。最近の気分はどうかな?」 「悪くないです。ただ、ちょっと勉強が遅れてるくらい」 「ちゃんと続けているみたいだね。学校が気になってきたのかな?」 優しい笑顔を向けてくる先生とは反対に、私は苦笑を浮かべていた。 私はこういう、表面上だけの優しさが嫌いだった。