俺は、静かな声だが
はっきりと言った。

「どうして?」

杏奈は、少し戸惑ったように聞いてきたが

「その方がいいんだよ」

俺は、あいまいに答えて
杏奈に俺のジャージを着せたまま
校門に向かって歩き出した。