俺は、まだ、柚菜が好きなのだ。 だけど、当人は気付いていないが京と柚菜は、両想いなのだ。 だから、俺は、みんなには、好きな人はいないと言っている。 「じゃあ、また明日」 俺は、京の言葉で今、自分が帰宅途中だと思い出した。 京が角を曲がり、昴と2人で歩いていると 「なぁ、淳は本当に柚菜のことはもういいのか?」 と聞いてきた。 俺は、笑って 「あぁ、諦めがついたよ」 と嘘をついた。