夜を辞めたはいいものの、辞めて何をするかなんて決めていなかった私はとりあえず街中に置いてあるバイト募集の情報誌を取りに近所のスーパーへと向かった。


情報誌が置かれたラックには情報誌が残り一冊。

ラッキーと思いながら手をのばした時だった。


私とは別にもう一人その情報誌に手を伸ばした男の人がいて、私が手を引くとその人は「どうぞ」と譲ってくれた。


私も遠慮して譲ったけれど、その人は情報誌を取らず無愛想にそのまま去っていった。



まさかその人が自分の未来を永遠に共にする人とも知る事無く、まあいいかと情報誌を取り家に帰り、パラパラと中を覗いていた。



何の仕事をしようか迷ったが、結局仕事の経験は飲食店か夜しかなく、それに高校中退。


そうなると仕事と言ってもやはりバイトしかなく、結局飲食店で働こうと思い、私は近所の飲食店に絞ってバイトを探した。