自分に火花が飛んでくる事を恐れ、部屋の電気を消しバタバタとベッドに入ってドアに背中を向けた。


今母に当たられたらまた家にいられなくなる。


目を閉じて寝たフリをした。


予測した通り、五分もしないうちに母は私の部屋をノックもせずに開けた。


けど、寝ていると信じたのか舌打ちしてすぐに出ていき、今度は隣の弟の部屋のドアを開け「さっさと寝ろ!」と怒鳴っていた。



次の日から、私は朝早くに起きて仕事を探していた。

何も言われたくない。
何も言わせない為。


面接はかなりの数を受けた。


できるだけ長い時間働かせてもらえる場所を探した。


でも、採用はできるがどこも六時間が限度だと言われた。


そんな中、父が一枚のバイト募集の広告を持ってきてくれた。


高時給で長時間働ける人の募集をしている。


私は早速電話をかけ、翌日には自転車で面接に向かった。