チカチカと光りながら揺れる古い電球がジリジリと音を出しながら辺りを照らし始める…





一人の男がその灯りに目を覚ました。




なぜか頭がズキズキする…



ゆっくり目を開けているにもかかわらずどうしてもまだ目を閉じているような暗さだった。

ようやくゆらゆらと赤い明かりが目に入るが、視界はぼやけたまま……
一生懸命目をこすったり細めたりしてもピントが合わない。
そして体が突然寒さにみまわれた。
寒さゆえに体を手でこすり、息をスゥーっと鳴らすとそれが辺りに響く…



おかしい…


自分の家とは異なる環境を感じ、寝そべっていた体を起こした。


足元が微かな灯りで照らされブロックの黒く汚れた床が見えた。また周りにも自分と同じように寝そべっている人が何人か見られた。
ひとまず天井にわずかに見えた蛍光灯のスイッチを手探りで探す。






…その時!!