そう開き直ったときその男は10メートルほど私から離れ芝に寝そべり足を組みいびきをかいた。
電光石火のごとく。
周りを見るとコウモリも消えていた。

私はもう誰にも頼れない事を悟り、自分の考えうる全ての可能性をあげることにした。

目をつぶり、特技・将来の夢・欲望・苦手なこと・好きな人・私のしてきた過ち・人生とは・・・
ありとあらゆるものを思い浮かべる。

何時間がたったのだろうか、ここは明るい。どう考えても夜になっているころなのに、明るい。太陽があるわけでもない、雲もない。青空が広がっているのだ。
腹も減らない。

それを私は前向きに捉えた。
私は希望に満ちてここにきた。
だからここは明るいのだ。

私は・・・
私のこれからの人生は自分で決めねばならない・・。

一心不乱に何かを目指したい、達成したい、認められたい、自分を残したい・・
自分の生きてきた証を、だ。

私は、自分に自信を持っている。
私の考え方は人とは違うという自信。
<説得力あるよな>
<面白い発想だ>
<独特>
あえて、人と違う発想をしているわけではないが、そういう風に言われてしまう自分。

普通なんてつまらないじゃん、て言うのは似て非なるもの。
自分の普通と他人の普通が違うのだ。

ただ、自分の考えに同調してくれる人がいない、いや・・
同調してくれる人はいる。

私の発想を思いつかない人が多々いるというのだ。
そしてそれに身をていしてくれる人も少ない。

言いたいことは分かるが、ついていけない、と。

こう言われたこともある。
<お前の考えは素晴らしい。理にかなっている。しかし、みんな臆病なんだ。平和を望む。・・自分がトップにたつつもりはないのか?>
と。