モテるのに付き合わない。
女嫌い‥‥って、それならわたしと友達になんかならないよね。

定番は‥昔のトラウマとか?
んー微妙。

じゃあ


“好きな人がいるから”とか。


ユウはモテるけど、でもユウが(わたし以外で)女の子とずっといる姿なんて見たことない。なら



「‥‥え?」



一つの考えが頭を過ぎると、わかったようなわからないような、なんとも言えない気持ちになった。



「サラ顔真っ赤。答えわかった?」



真っ赤になったわたしの顔をからかいながら、ん?とユウは答えを促す。
また、意地の悪い顔で。



「‥なにそれ。わたしに言わせたいの?」

「別に。答えたくなかったら答えなくてもいいけど。
ただ、サラが答えないなら俺も答えるつもりはないだけ」

「卑怯な言い方」



ホント、卑怯なオトコ

わたしは両膝を立て、ユウとの距離を縮めた。



「‥言ってもいいわけ?」

「なに、怖じけづいた?」

「‥‥動かないでよ」



ユウの耳に手を添え、ゆっくりと両手で覆い、唇を近づける。



「答えは‥――」