恋愛一色

今日の気温は寒い。
でも…俺の心は温かかった。

光輝さんのおかげで…



『なんで…俺と同じ人間だと思ったんですか?』



『どうしてかな?同じ瞳の色をしていたからかな?』


『同じ瞳の色?』


俺はさっきもらった名刺をダウンのポケットにしまい、光輝さんの話を真剣に聞いた。



この辺りは物静かで、車の音すら聞こえてこない。

聞こえるのは冷たい風の音だけ。




『つまらないでしょ?今とか』



この言葉を聞いて図星だと思ってしまった。


つまらない、この世界が。


俺は首を縦に振る。


すると光輝さんが俺を見て笑った。



『素直だね。俺もえっと…』



光輝さんが俺を指さしてなにかを考えていた。



『あっ響です』



『響君だね。俺も響君と同じ年のときに、つまらないって思っていたし、恋愛なんてゲームだって思っていたからさ』



光輝さんは自分の過去の話を笑いながら話していた。