恋愛一色

俺は約束の時間にその場所には居ずに、少し遅れて行く。


待つのは嫌いなんだ。


俺は駅前から少し離れた場所で千尋が来るのを待っていた。



すると待ち合わせ時間の少し前に、千尋が現れた。


乱れた髪を直して、鏡で確認していた。


可愛らしい格好の千尋を見てもなんとも思わない。


千尋はさっきから携帯ばかりを見ている。


きっと俺がなかなか現れないから心配しているのだろう。



俺はそろそろだ、と思い足を千尋がいる場所まで動かしていく。



『千尋?待った?』



すると千尋は急いで俺の方を見た。


千尋の目が泳ぎだす。



『ううん!待ってないよ!来ないかと思ったじゃん!』



『来ないわけないだろ?
だって楽しみにしてたんだから』



俺はこう言って笑顔を見せた。



千尋もホッとしたのか下を向いて恥ずかしそうに笑っていた。






…ゲーム…スタート…