─ピーンポーン…


チャイムを一回鳴らすが、遥斗が現れる様子はないようだ。

俺はもう一度チャイムを鳴らす。
今度は回数を増やして。

─ピーンポーン…ピーンポーン…


すると変化があった。
向こう側から鍵を開ける音が聞こえた。



『よっ!遥斗!』


俺は夜にも関わらず、テンションが高い声で話した。


遥斗は俺と真逆の表情を見せる。


『来るなって言ったけど?』



やっぱりそう言うと思ったよ。



『さぁ?覚えてねぇな?』


俺は遠慮なしに、遥斗の部屋に入って行った。


そして遥斗のベッドにダイブをし、大きなため息を漏らした。


蘇る、君の姿─…

次第に頬が赤くなっていくのがわかる。



『はぁ~……』



『…なんだよ、それ』



言わなくちゃ、遥斗に。先生とのことを─…


俺は枕に顔を埋めて、照れながら言った。



『……先生と…付き合うことになった…』