「今、看護士さん呼んでくる。」


ナースコールを手に取った真理子の手を握る。


「落ち着いてね。大丈夫だから…」


かすれる声でゆっくり伝えると


やっと彼女は落ち着いたような眼差しで私を見つめた。



「私をおいて行かないでね…?」



「大丈夫よ。」



真理子の表情はゆっくり和らいでくる。