君しかいらない




目を開けると

そこは真っ白だった。




「…さん

お母さんっ……」

「真理子…?」

「お母さんシッカリしてっ!」


娘の声に我に返った時

私がいたのは

あの世ではなくて

病院のベットの上だった。

「お母さんっ!!」

気がつくと私に覆い被さり泣いている真理子の姿。

「ま…り…こ」

精一杯だした声はかすれて

それでも私の声に気付いた真理子が叫び立ち上がった。