君しかいらない



向かった先は駅の中の小さな喫茶店。


久しぶりに再開した妹と向かいあわせるのは少し気恥ずかしい気持ちにもなる。

「…息子、何歳?」

「二歳。目が離せない時期なんだよね。」

「そうだよね…」

「真理子は随分、大きくなったんでしょ?」

「そうよ。今じゃ彼氏なんか作っちゃって…。」

「信じられない話しだよね。」

「そうだね。

あの頃の私達には想像もできなかった事…だよね。」