君しかいらない




彼女の真っ赤なくちもとを思い出す。


「それを…それだけを伝えたかったんだ。

だって私は死んでもあんたと同じ場所にはいけないからね。

私がいくのは地獄だもの…。」


立ち上がり

帰ろうとした時

真っ直ぐ先に

小さな男の子を連れた若い女性が見えて立ち尽くす。