君しかいらない


それでも知也はそれ以上、その事には触れず

そのかわり

体を潰してしまいそうなほど重たい沈黙が訪れて

それに堪えきれなくなった私は、こね沈黙から逃げるようにお茶をわかした。



「なあ莉子…前に俺に言ったよな?」


「えっ?何を?」

「知也は幸せになってって…」