君しかいらない


「…と…さんっ

お父さん…ごめんなさい。」


溢れ出すのは悔しい思いばかり。




幸せそうに笑うお父さんの顔すら思い出せずに

ただ

いつも

疲れた顔と背中。



私は

一度だって

お父さんに孝行もできないまま…

お父さんを苦しめたまま

死なせてしまった。