君しかいらない



私は…

一体、何を考えているの?



脳裏に真理子の顔が浮かんだ瞬間

買い物カゴを床に落として

そのまま

そこから逃げ出した。



ヒールの高い靴で

全速力で走った。


身体中の血液が全て沸騰して蒸発してしまいそうなほど

無我夢中で家に飛び込んだ。