君しかいらない


真琴を抱いて

縁側に座っている父の背中。


ものけの空になってしまったような

そんな背中。


廃人のようなお父さんがいつも口にしていた言葉。

『真琴…お前が男の子だったら…

男の子だったらこの家も違っていたかもしれないのにな…』