君しかいらない


隣で気持ち良さそうに眠る真琴が涙で滲んで

ゆっくり

ゆっくり


零れて

落ちた。



「こういう事するのは初めてかい?

俺もそこまで鬼じゃない…初めてなら優しくしてあげるよ」




強く噛んだ唇から

血の味が滲んだ。