君しかいらない





気が付くと

心配げな真理子の顔が飛び込んできて

驚きの余り、勢いよく身体を起こすと

頭が鈍器で殴られたようにズキズキと痛む。


「ママ〜大丈夫?」

「真理子…?なんで?」

私の問いにうまく答えられない彼女は、躊躇した後「おじいちゃん呼んで来る」と部屋を出て行った。