君しかいらない



綺麗で可愛いお母さん。


あたしはいつだって憧れていた。




そんな事を思い出しながら左手の爪は不格好に赤色に染まった。

それでもちょっと大人になった気分で

まだ乾かないマネキュアに静かに息を吹きかけた。



すると

コンコンッと小さなノック音が聞こえて

部屋のドアがゆっくり開いた。