君しかいらない



二人のやりとりが遠くに聞こえ

不意に頭に過ぎる「幸せ」を頭をぶんぶん振って掻き消す。



ゆっくり歩いてくる足音が近づいてくる。


「お邪魔するよ」


「あっ…うん。」


振り返る事に躊躇してる間に彼の姿はもう無くて

肩を落としながら

料理を盛りつけていく。