君しかいらない

「知也には迷惑かけるつもりないから。」


知也の目なんか見れずに

だけど本当は確信に触れて欲しい正反対の気持ちが頭ん中でぶつかり合って弾ける。


「どういう意味だよ。

本当に…妊娠してるのか?」

知也を見ないあたしを

知也は真剣に見つめた。


痛すぎるくらい真っ直ぐ。

恐くなるくらいに

ただ

あたしを見ているのが

あたしには

なんだか嬉しいようで悲しかった。