君しかいらない

「…ごめんなさい。」


ただ自然と出た言葉が

口先のものなのか
心からのものなのか

自分でも分からないくらいだった。



しばらく何も言わず

固く目を閉じていたお父さんの様子に

隣で知也が生唾をのんだ音だけ聞こえた。


「バカ娘が…」

そう呟いたのと同時にお父さんの目から涙が溢れ出したんだ。