君しかいらない

「…その、君が好きな人って…妻子もちとか?」

「えっ?」


予想もしてなかった言葉に拍子抜けして

我慢してた思いが滝のように溢れ出して

慌てた光輝が、あたしの背中をさすってくれたけど…


あたしと知也が光輝の言うような関係であるなら

まだその方がよっぽど楽だったかもしれない。