君しかいらない


「病院、行ったんだろ?」

「あっ…うん。」


心臓が動いてる。

そんな医者の言葉が耳元で聞こえた気がして

鼓動が早くなる。


「大丈夫…。ただの風邪だったから。」

「そっか。薬のんで寝ろよ。」

「…うん。」




知也に

打ち明けられるわけない。


あたしのお腹の中に赤ちゃんがいる事が分かったら

知也は…